「障害者」「障碍者」「障がい者」?
障害福祉サービス事業を開始するためには、法人格を有していることが必要であり、定款の目的には当該事業についての記載が必要です。
「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく障害福祉サービス事業」は、
「居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、療養介護、生活介護、短期入所、重度障害者等包括支援、自立訓練、就労移行支援、就労選択支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型、就労定着支援、自立生活援助及び共同生活援助」
の全てを広く取り扱える記載です。
「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく一般相談支援事業」は、
「一般相談支援事業(地域移行支援・地域定着支援)」を取り扱える記載です。
※『特定相談支援事業』または、『障害児相談支援事業』を行う場合、事業所の所在地を管轄する区市町村長の指定を受けることが必要です。定款表記については、各区市町村の指導に従ってください。
「児童福祉法に基づく障害児通所支援事業」は、
「児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援、居宅訪問型児童発達支援」
を取り扱える記載です。
弊所では、受任後、最初に定款の目的文言を確認させていただきます。
これまで見たことのあるNG事例には、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく」という文言がなかったり、「障がい者」や「障害者福祉サービス事業」と記載している等があります。
「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく」という文言がないと、何を根拠とする障害福祉サービス事業か不明です。その法人の独自の「障害福祉サービス事業」があるのかもしれない、ということになってしまいます。また、「障がい者」、「障害者福祉サービス事業」については、いずれも根拠法の文言と違うため、それぞれ、「障害者」、「障害福祉サービス事業」に修正が必要となります。
少し話しがそれますが・・・家族が「障害」と診断された時には、「害」の字がショック過ぎて、見るのも聞くのも嫌な時期がありました。「障がい」とひらがな表記にしたり、「障碍」にすることもありました。色々学んでいくうちに、「障害の社会モデル」という考え方があることを知りました。障害者が直面する困りごとを、本人の能力や特性に起因する「個人の問題」とするのではなく、社会や環境に起因する「社会の問題」と捉える考え方です。この考え方を知ってから、「障害」という言葉を拒絶せずに使えるようになりました。

